猫種図鑑

アメリカンショートヘア 出身地 アメリカ

飼いやすさ

特徴

平均体重

4~7㎏

被毛

短くやや硬め

毛色

ブラック/シルバー/レッド/クリーム/ブルーなどバリエーションが豊富で、タビー柄(しま模様)が人気

目の色

グリーン/ヘーゼル/イエロー/ゴールド/オレンジ/カッパー/ブルーなど

成猫時のサイズイメージ

代表的な毛色

シルバータビー
ブラウンタビー
レッドタビー
カメオタビー

どんな猫?

その名の通り、アメリカ出身の短い毛がびっしりと生えた猫、アメリカンショートヘアは、しっかりとした体つきが特徴です。瞳はくりんとしたアーモンド型。その瞳に見つめられると、思わず抱きしめたくなるような可愛らしさが特徴です。

・身体的特徴

全体的には大型で骨太な体格で、筋肉もよく発達しているためどんな環境にも適応して生きられる生命力に満ちた猫種です。とくに、大きく肉付きのよい肉球は、都会のコンクリートだろうがオフロードだろうが、ものともしないような強さがあります。

また、被毛がびっしりと生え揃っているので、寒い日や雨の日でもカラダを冷やさない特徴もあります。硬い毛質なので、草むらに入っていこうともへっちゃらだとか。俊敏で柔軟性にも優れている、アメリカを代表する猫、それがアメリカンショートヘアです。

性格

基本的には大変明るく、好奇心旺盛だと言われています。そんな性格であるうえ、高い身体能力を備えているので、場合によってはやんちゃが過ぎることも。もしオイタをしてしまっても、「しょうがないなぁ」と笑って許してあげてください…。

孤独好き、というのも特徴です。そのため、撫でられることまでは許容できても、抱っこされるとなると嫌がることがあります。これもアメリカンショートヘアらしさと受け止めて、彼らが「撫でてほしい」と寄ってきた時には、そっと撫でてあげて、遊んでほしいとおねだりしたときに遊んであげると良いのかもしれません。

臨機応変に賢く振る舞うこともできるようで、トイレの場所を覚えるのは得意なようです。飼い主さんと良好な関係を築くことができれば、ペットと飼い主という関係というよりむしろ「人生のパートナー」のように感じることもあるかもしれませんね。

歴史

アメリカンショートヘアのルーツは、17世紀まで遡ることができます。英国から新天地を求めて大海に出航したピューリタン(清教徒)たちは、船(メイフラワー号)の中のネズミを駆逐するために、港町にいた猫たちを旅のお供にしました。この猫たちが、アメリカンショートヘアのルーツのひとつとされています。

アメリカ大陸に入植した猫たちは、強い生命力と狩猟能力でどんどん活動範囲を広めていきました。その間、現地の猫たちと交配したりすることもしばしば。そうして、アメリカの“どこにでもいる猫”になった猫のうち、ショートヘアの猫たちが愛好家たちによって「アメリカンショートヘア」という猫種として確立していきました。 日本では、アメリカの短毛猫だからということで「アメショ」と呼ばれますが、アメリカでは「マウサー」と呼ばれることの方が一般的なのだとか。その理由は彼らの先祖が「ネズミ取りが上手だから」ということにちなんでいると言われています。

寿命について

アニコムの「家庭どうぶつ白書2022」によると、アメリカンショートヘアの平均寿命は13.6歳。 猫全体の平均寿命が14.4歳なので、数字だけ見れば少し短めです。しかし、実際にどれくらい生きられるのかは、その猫が持って生まれた体の強さや飼育環境によって異なります。愛情を持って、大切に育ててあげてください。

気を付けたい病気

アメリカンショートヘアは、肥大型心筋症や尿管結石といった病気を発症する可能性が高い傾向にあります。

いずれも、どの猫にも発症する恐れがある病気なので、万が一に備えてどんな病気なのか知っておくことが重要です。症状の進行を遅らせ、長く一緒に過ごすためには、早期発見・早期治療が欠かせません。

・肥大型心筋症

肥大型心筋症は、猫に多い心臓病のひとつです。若いころから発症する場合もありますが、基本的には高年齢で多く、オスの方がかかりやすいと言われています。病気が進むと、心不全を起こしたり、大動脈血栓塞栓症により後ろ足が麻痺するといった症状により、突然死する危険性もあります。

病気が進行してから気づくことが多い病気ですので、定期的な聴診や胸部レントゲン、心臓のエコー検査などで健診を行い、必要に応じて、症状が出る前からケアしてあげることが重要です。

・膀胱結石

膀胱結石とは、膀胱内で尿中のミネラルが結晶化(石のように目に見えるようになった状態)し、膀胱の中に結石が生じる病気で、猫では珍しくない病気のひとつです。

猫たちは元々、水を飲む量が少ないとされ、それが結石を引き起こす主な原因のひとつと言われますが、食事やストレス、肥満も原因と考えられています。

体内に異物が生じるため、痛みは相当なものです。また、酷くなると、まったく尿が出なくなってしまって尿毒症を起こしたり、血尿が出たりすることもあります。 予防には 、水を飲ませることと、トイレを我慢させないように環境と整えてあげること、バランスのよいフードを与えることのほか、しっかりと運動させることも重要です。普段からおしっこの様子をチェックして異変が起こった時にすぐに気づいてあげられるようにしましょうね。