犬種図鑑 ジャック・ラッセル・テリア


飼いやすさ

特徴

どんな犬?
ジャック・ラッセル・テリアはその名の通り、「テリア犬種」です。
テリアとは穴の中に住む小型動物を狩るための猟犬です。そのため体は小さく機敏で、ひとりでも獲物に立ち向かえるだけの強さがあります。

性格
ジャック・ラッセル・テリアは、前述した通り、「テリア」気質をもっているので、非常に活発で運動能力が高いです。賢い反面、子犬の頃からきちんとしつけをしておかないと、問題行動が出やすい犬種でもあります。犬種の特性上、動くものに対して執着します。また、無駄吠えもしやすいです。問題行動が癖づいてしまう前に、どんなときでも指示に従えるようしつけを行いましょう。
ジャック・ラッセル・テリアと暮らす楽しみは、なんといっても一緒に運動を楽しめること。毎日のお散歩やおもちゃ遊びなどはもちろん、ドッグランなどへ連れていってたくさん走らせてあげるなど、運動をすることでストレス発散してあげましょう。また、学習能力も高く、訓練に適しているので、ドッグスポーツで能力を発揮させてあげることもおすすめです。
サイズ
ジャック・ラッセル・テリアは小型犬に分類されます。
体高25〜30cmほどで、体重は5〜6kgになります。
被毛・毛色について
ジャック・ラッセル・テリアの被毛は、「スムース」「ブロークン」「ラフ」の3タイプあり、毛色は、「ホワイト&ブラック」「ホワイト&タン」「トライカラー」があります。
・スムース
スムースは被毛が短く、ツルッとした手触りの毛質をしています。毛が抜けやすいので、こまめなブラッシングが必要です。
・ブロークン
ブロークンは、短毛と長毛が混ざり合っているタイプで、硬い毛と柔らかい毛が生えています。スムースに比べると抜け毛は少ないですが、定期的なブラッシング、必要に応じてトリミングをしましょう。
・ラフ
ラフは被毛が長く粗い毛質をしています。3タイプの中で1番毛が長いので、定期的にトリミングで整えてあげるのがいいでしょう。
トリミングは「バリカン」「ハサミ」「プラッキング」などの方法があります。プラッキングは、被毛を抜くことで硬い毛に仕上げていくものなので、痛みがあったり、皮膚に負担をかけることになりますので、よくトリマーさんと相談してから決めてください。

歴史
イギリスのデボン州で1800年代、ジャック・ラッセル・テリアは誕生しました。
デボン州で暮らしていた、ジョン(ジャック)・ラッセル牧師が、キツネを追うために作り出したフォックス・テリアが、後に彼の名前をとって「ジャック・ラッセル・テリア」となったといわれています。
その後、ジャック・ラッセル・テリアはオーストラリアへ渡り、1972年にはオーストラリアのジャック・ラッセル・テリアクラブが設立されました。
そして、テリアとしての能力よりも姿かたちを重視したショータイプへと改良され、ドッグショーで人気を集めたジャック・ラッセル・テリアは、1991年にFCI(国際畜犬連盟)で認められることとなりました。
しかし、イギリスの狩猟家たちは、ラッセル氏が生み出したジャック・ラッセル・テリアという猟犬をとても大事にしていたので、イギリスのKCに登録されたのは遅く、2016年になってからでした。
寿命について
アニコムの「家庭どうぶつ白書2022」によると、ジャック・ラッセル・テリアの平均寿命は14.6歳です。犬全体の平均寿命は14.1歳なので平均的です。
ここ数年でフードも色々なものが出ていますし、医療も進んでいます。寿命はあくまでも目安とし、飼育環境や運動など気を使って、少しでも長い時間を一緒に過ごせるといいですよね。
気を付けたい病気
ジャック・ラッセル・テリアは他の犬種と比べ、肥満細胞腫、肺炎に罹りやすいです。
肥満細胞腫は、肥満細胞という免疫に大きく関与する細胞が腫瘍化する病気です。悪性の腫瘍で、悪性度やできた場所によっても症状は異なります。日頃から、愛犬の身体をよく触り、しこりなどが見られたら早めに病院に連れていくようにしましょう。
健康体であっても定期的に動物病院へ健康診断に行くようにしましょう。
また、運動しているときには咬傷、十字靭帯損傷・断裂には気を付けるようにしましょう。
ジャック・ラッセル・テリアを迎えるにあたって
ジャック・ラッセル・テリアは、家庭犬として飼われるようになった今でも、テリアとしての気質は残っているので、子犬の頃からしっかりとしつけを行う必要があります。
運動能力に優れているので、ストレスがたまらないように日頃からしっかりと運動をさせたり、ドッグスポーツを一緒に楽しんだりするといいでしょう。
