犬種図鑑

シェットランド・シープドッグ 出身地 イギリス

飼いやすさ

特徴

平均体重

5~8kg

平均体高

35~37cm

被毛

長くストレートな毛のオーバーコートと、短く柔らかい密生した毛のアンダーコートからなるダブルコート

毛色

セーブル/トライカラー/ブルーマール/ブラック&ホワイト/ブラック&タン

お手入れ

週2回、1回15分程度を目安にブラッシングをしてあげましょう。換毛期は特に抜け毛が多いため念入りに。

成犬時のサイズイメージ

どんな犬?

「シェルティ」の愛称で親しまれているシェットランド・シープドッグ。日本だけでなく、世界中の人に愛されている犬種です。見た目に美しいだけでなく、賢く、性格も穏やかでやさしい子が多く、飼い主に忠実なので飼いやすい犬種です。牧羊犬として活躍する犬種でもあるので、活発な一面も。

性格

シェルティの性格は、穏やかでやさしいのが特徴です。また、飼い主のことが大好きで、忠実です。飼い主以外にすぐなつくタイプではない子が多いですが、そんなところもまた、飼い主心をくすぐり、愛おしく感じさせるのかもしれません。

優しさゆえに、繊細な一面も。本当は甘えたいのに我慢してしまって、ストレスをため込んでしまう子もいるようです。飼い主が上手に気づいてあげて、甘えさせてあげたり、一緒に運動をしたりとストレスを溜めないようにしてあげましょう。

サイズ

体高は男の子が約37㎝、女の子が約35.5㎝とされています。体重は男の子で約9㎏、女の子が約8㎏とされています。

なかには、5㎏程度の小柄な子や、15㎏程度の大きめの子まで、大きさにはバラつきがあるようです。

被毛・毛色について

美しい長毛のシェルティ。被毛は、長くストレートな毛のオーバーコートと、短く柔らかい密生した毛のアンダーコートのダブルコートです。ブラッシングは週に2回、15分くらいを目安に行いましょう。季節の変わり目である換毛期の春や秋は特に抜け毛が多いので、念入りにお手入れしてあげたいです。

・毛色のこと

JKC(ジャパンケンネルクラブ)によると、毛色は以下の種類があります。

◆セーブル

黒みを帯びた茶色、もしくは茶色で毛先は黒っぽい毛が混じった毛色をいいます。金に近い茶色や、赤茶色な

どのような色味の毛色もあります。

◆トライカラー

黒色とタン(褐色:簡単に言うと茶色のような色味のこと)と白色の3色からなる毛色です。

◆ブルーマール

黒色とブルー(青みを帯びた灰色のこと)と灰色の混じった、大理石のような毛色のことです。

◆ブラック&ホワイト

黒色と白色の2色のタイプです。

◆ブラック&タン

日本では非常に珍しいタイプです。全体が黒色で、タン(褐色:簡単に言うと茶色のような色味のこと)の斑があるタイプです。斑は、両眼の上、口の両側、喉や脚、肛門の周辺などにあるとされています。

歴史

シェルティの原産国はイギリスです。スコットランドのシェットランド島を起源としています。

シェトランド諸島は、イギリス領土の中で最も北にある島々です。真夏の最高気温でも14度、冬は1~5度ほどという、年間を通じて寒い「亜寒帯気候」の中、牧羊犬として活躍してきました。厳しい気候と食べものが充実していなかったことなどから小型化されていったと言われています。

小型のラフ・コリーと呼ばれていますが、単に小さいコリーではありません。

飼い方のコツ

なんといっても、美しく賢いシェルティ。牧羊犬で活躍する犬種でもあるので、運動神経は抜群!走ることが大好きな子が多いです。また、賢いので、教えたことはすぐに覚えてくれるのでしつけはしやすいでしょう。その運動神経や賢さから、アジリティをしている子も多いです。

・牧羊犬だから吠えやすい?

牧羊犬として活躍する犬種でもあるので、吠えやすいのでは?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、車や自転車、鳥などに反応して吠える子もいます。牧羊犬を感じさせる一面もありますが、子犬の時期にいろいろな音やもの、人に慣れさせておく社会化をすることで、無駄吠えは減らすことができるでしょう。

もしすでに習慣づいてしまっている場合には、自転車の少ない通りを選んだり、遠くに自転車が見えたら方向転換をしたりおやつで気を引いたりと、飼い主さんがうまく回避させてトラブルのないように気を付けてあげましょう。

・毎日のお散歩を大切に!

毎日のお散歩は必ず行くようにしましょう。朝晩30分程度行くのが理想です。また、走るのも好きな子が多いので、たまにドッグランなどで思いっきり走らせてあげるのもストレス発散になっておすすめです。

寿命について

アニコムの「家庭どうぶつ白書2022」によると、シェルティの平均寿命は12.7歳です。

気を付けたい病気

・コリーアイ症候群

シェルティ特有の気をつけたい病気には、「コリーアイ症候群」が挙げられます。

遺伝性の眼疾患で、網膜と結膜の間にある脈絡膜(みゃくらくまく=毛細血管が分布して酸素や養分供給などを行う眼の組織)の形成不全、視神経乳頭の周りにある既存の血管から分岐する新たな血管(=血管新生)、あるいは血管の蛇行や網膜の出血・剥離(はくり)などを特徴とします。

重症例では生後4週齢から2ヶ月齢という若齢期に進行し、視力障害による行動異常がみられたり、失明に至ることもあります。なかには、1歳以降で発症し、ほぼ進行しない場合もあります。

そのほか「外耳炎」、「甲状腺機能低下症」、「アトピー性皮膚炎」にも気を付けたいです。

投薬に注意!

コリーやシェルティ、ボーダーコリーなどのコリー系統の犬種の場合、フィラリア予防薬や殺ダニ薬で一般的に投薬される「イベルメクチン」は、副作用が強く出ることがあるため、投薬しないようにしましょう。予防をする場合は、必ず獣医師に診てもらってから、投薬するようにしてください。

シェットランド・シープドッグを迎えるにあたって

愛情深く、やさしい子が多いので最高のパートナーになってくれること間違いなしのシェルティ♪ ドッグランで遊んだり、一緒にお出かけや旅行などを楽しんだりするのもおすすめです。甘えん坊なシェルティなので、たくさん甘えさせてあげて、毎日のお散歩や向き合う時間を大切に過ごしてあげてください。