子犬子猫に多い病気について

はじめに

ワンちゃんやネコちゃんを我が家に迎えたいけれど、赤ちゃんのうちは病気にかかってしまうのではないか心配、、、。
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
今回は、子犬や子猫によくみられる病気とその治療法や予防方法について解説します!
小さな命を守るために飼い主さんができることをしっかり把握しておきましょう。

どうして子犬や子猫は病気にかかりやすいの?

子犬や子猫は、体力や免疫力が成犬や成猫ほど備わっていないため、さまざまな感染症にかかりやすい状態です。

これから紹介する病気をなるべく早期に発見し、軽症のうちに治療を始めることは重症化を防ぐためにとても重要です。

子犬に多い病気

パルボウイルス感染症

特にワクチン接種が終わっていない子犬での死亡率が高い恐ろしい感染症です。パルボウイルスは感染力が強く、便や嘔吐物と一緒に外に出たウイルスは感染力を持ったまま長期間生き続けます。

原因:パルボウイルス
症状:ひどい下痢や嘔吐
予防方法:このウイルスに直接有効な薬はないため、ワクチン接種により予防することが重要です。

ケンネルコフ(伝染性気管支炎)

混合感染して重症化すると肺炎を起こすこともあるため、子犬のうちは注意が必要です。治療方法:原因ウイルスを直接退治できる治療薬はないため、抗生剤で細菌の混合感染による重症化を防いだり、去痰薬や気管支拡張薬で症状を和らげたりすることが主な治療法です。

原因:様々な細菌やウイルス(アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、ボルデテラ菌など)
症状:咳や鼻水、くしゃみなど
治療方法:原因ウイルスを直接退治できる治療薬はないため、抗生剤で細菌の混合感染による重症化を防いだり、去痰薬や気管支拡張薬で症状を和らげたりすることが主な治療法です。
予防方法:ワクチン接種は、ケンネルコフの発症を完全に防いでくれるわけではありませんが、発症しにくくなったり、発症しても重症化しにくくなることが期待できます。

子猫に多い病気

ネコカゼ(猫風邪)

重症化すると肺炎になり、咳や呼吸困難を起こす場合もあります。

原因:猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルス、クラミジアなど
症状:くしゃみ、鼻水、目ヤニ、発熱、結膜炎、舌の潰瘍、元気食欲の低下
治療方法や予防方法:抗ウイルス薬や抗生剤で治療しますが、子犬のケンネルコフと同様に、子猫の風邪が重症化すると命に関わることがあるので、ワクチン接種により予防することが大切です。

子犬と子猫に多い病気

真菌(皮膚糸状菌症)

皮膚に生えるカビが原因で起こる脱毛症で、大量のフケや皮膚の発赤も見られます。

免疫力や体力の低い若齢期に発症しやすく、おとなでの発症は少ないです。

人獣共通感染症で、人間が発症した場合は、痒みのあるリング状の発疹が特徴的です。

原因:皮膚糸状菌
症状:脱毛、大量のフケ、皮膚の発赤
治療方法や予防方法:抗真菌薬で治療すると共に、次亜塩素酸などの消毒薬でケージや普段使っている食器やおもちゃなど環境の浄化を行うことも大切です。

まとめ

子犬や子猫を病気から守るためには、適切なタイミングでのワクチン接種が有効です。

また、病気を早期に発見するために、普段から子犬や子猫の様子をよく観察し、いつもと様子が違ったり何かおかしいと感じたりすることがあれば早めに動物病院を受診しましょう。